「また今夜も、食べに行けるお店が見つからなかった」
そんな夜が続いている方、いませんか?
食物アレルギーがある、宗教上食べられない食材がある、家族の中にアレルギーを持つ子どもがいる——そういった事情を抱えていると、外食のたびに「このお店は大丈夫かな」「お店の人に聞いたら迷惑じゃないかな」と、どこかビクビクしながら入店することになります。せっかくの夜ごはんなのに、楽しむ前から疲れてしまう。
しかも夜遅い時間帯となると、選べるお店はさらに限られてきます。津田沼周辺でも、深夜近くまで営業していてなおかつアレルギー対応をしっかりやってくれるお店って、なかなか思い浮かばないですよね。
今回は、そんな悩みを抱えた読者のために、JR津田沼駅から徒歩すぐの場所にある「粉と水」のオーナーシェフ・蜂谷正直さんの夜営業に密着。開店準備から深夜のラストオーダーまで、一夜の流れを追いながら、アレルギー対応の実際の現場をリアルにお届けします。
こんな方におすすめ
- ✅ 食物アレルギーがあって外食を諦めがちな方
- ✅ 家族や友人にアレルギー持ちがいて、お店選びに苦労している方
- ✅ 宗教上の理由で食べられない食材があり、対応してくれる飲食店を探している方
- ✅ 津田沼・船橋エリアで夜遅くまで安心して食事できるお店を知りたい方
- ✅ 老舗ならではの丁寧な接客と料理を、夜のゆったりした時間に楽しみたい方

17時前——仕込みの時間に、アレルギー対応の準備も始まる
蜂谷さんが「粉と水」の厨房に入るのは、開店よりもかなり前の時間帯。この日も、夕暮れ前から仕込みが始まっていました。
「お好み焼きもんじゃも、鉄板焼きも、ベースになる食材の準備が勝負なんです。手を抜いた仕込みは、お客様にすぐわかる」と蜂谷さんは静かに話してくれました。
調理師免許を持つ蜂谷さんが、飲食の世界に飛び込んだのは元々サラリーマンだったころから数えると31年以上前のこと。広告会社や出版社を経て、「手を動かして人に喜ばれる仕事がしたい」と方向を転換。神楽坂にあった「神楽坂もんじゃ」での修行を経て、29歳のときに高校時代から馴染みのある津田沼の地に店を構えました。それから30年。仕込みの丁寧さは、今も変わっていません。
この仕込みの時間に行われていること、実はもう一つあります。それが、その日の予約確認とアレルギー情報の確認です。
「予約のお電話をいただいたときに、アレルギーや食べられないものはありますかと必ずお聞きするようにしています。それを仕込みの段階から頭に入れておくことが大事で。当日いきなり言われても対応できることとできないことがありますから」
たとえばその日、あるお客様から「卵アレルギーがある」という連絡が入っていたとします。お好み焼きの生地には卵が使われているため、そのままでは提供できません。蜂谷さんはそのお客様のために、卵を使わない調理方法を事前に考え、食材の取り分け方まで仕込みの段階で段取りを組んでいました。
「アレルギーは命に関わることもある。だからこそ、後回しにしない。仕込みの一部として当たり前に組み込んでいます」
17時〜19時——開店直後、最初のアレルギー対応の場面
開店と同時に、常連らしき夫婦連れが来店。そして19時を前に、今夜最初のアレルギー対応が必要なお客様が入ってきました。
小学生の子どもを連れた家族連れ。入店時、お母さんが少し遠慮がちに「うちの子、小麦と乳製品が…」と切り出しました。
蜂谷さんの対応は、迷いなく、穏やかでした。
「ありがとうございます、教えていただいて。小麦と乳製品ですね。今日うちで召し上がれるものを、一緒に考えましょう」
鉄板焼きメニューの中から、小麦粉・乳製品を使わずに提供できる牛タンやハラミなどの肉料理を案内。タレについても、原材料を確認しながら使えるものと使えないものを正直に説明していました。「これは成分に入っているのでお勧めしません、こちらならシンプルに塩でいけます」という一言が、どれだけ親御さんの不安を軽くするか。
お母さんがほっとした顔で「こんなに丁寧に対応してくれるお店、なかなかないんです」とつぶやいていたのが印象的でした。
ちなみに、当店は完全禁煙。煙草の煙が気になる小さなお子様でも、安心してそのまま食事を楽しんでいただける環境です。ベビーカーでの入店も可能で、離乳食の持ち込みも受け付けています。アレルギー対応とあわせて、子連れのご家族が安心して選べるお店として、地域のファミリー層にも長く支持されています。
✓ ここまでのポイント
- アレルギー対応は「仕込みの段階」から始まっている。事前の電話予約時に伝えておくとより安心。
- 卵・小麦・乳製品など、複数のアレルギーにも個別に対応。食べられるメニューを一緒に考えてくれる姿勢がある。
- 完全禁煙・ベビーカー入店可・離乳食持ち込みOKと、子連れ家族にもやさしい環境が整っている。
20時〜22時——グループ客が増える時間帯、「宗教上のタブー」への対応
夜が深まるにつれ、店内はにぎやかになってきます。仲間と囲む鉄板の楽しさというのは、個室でも居酒屋でもなかなか再現できない独特のもの。「みんなで一緒に作って食べる」という体験が、会話をさらに弾ませます。
この時間帯、グループの中に外国籍の方が混ざっているケースも珍しくありません。この夜も、4名のグループの中にムスリムの方が1名いるというお客様が来店されました。豚肉・アルコールを含む食材がNGというケースです。
「宗教的なタブーについても、可能な範囲で対応しています。ハラール認定を受けているわけではありませんが、その方が食べられない食材を取り除いて調理する、豚肉を使わないメニューを選んでご提案するといった対応はできます」と蜂谷さん。
この夜は、牛タンとハラミをメインに、野菜の鉄板焼きを組み合わせたプレートで対応。調理器具についても、可能な範囲で使い分けを行いました。「完璧なハラール対応とは言えないので、そこは正直にお伝えした上で、できることを最大限やる。それが誠実な対応だと思っています」という蜂谷さんの言葉は、31年間お客様と向き合ってきた人の言葉でした。
グループ全員が同じ鉄板を囲み、それぞれが食べられるものをそれぞれのペースで楽しむ。その光景は、なんとも温かいものでした。
23時〜ラストオーダー——深夜近くでも丁寧さは変わらない
「粉と水」のラストオーダーは閉店1時間前。火〜土曜日は深夜0時まで営業しているため、23時がラストオーダーとなります。津田沼エリアでこの時間帯まで対応できる飲食店は限られており、2次会や仕事帰りの遅い夕食として利用するお客様も多いです。
夜遅い時間帯であっても、アレルギー対応の姿勢はまったく変わりません。「閉店間際だからもう細かいことはいい、という気持ちは一切ない」と蜂谷さんは言い切ります。
この夜のラスト客は、一人で来店した女性でした。「グルテンが少し気になっていて」という申し出に、鉄板焼きの肉料理と野菜を中心にメニューを一緒に選びながら案内。一人でも4名テーブルに普通に案内してもらえるこの店の雰囲気が、「一人でも来やすい」という口コミに繋がっているのだろうと、取材を通じて実感しました。
なお、女性のお客様に特に人気の高いメニューとして、カマンベールチーズが丸ごと1個入った「カマンベールもんじゃ」があります(1,600円・税別)。溢れ出すチーズともんじゃのWスープが絡み合う味わいで、女性のお客様の約9割がご注文されるほどの定番。チーズアレルギーがない方は、ぜひ試してみてほしい一品です。
まとめ——「食べられないかも」という不安を持って来てほしい
取材を通じて感じたのは、蜂谷さんが「アレルギー対応」を特別なサービスとして扱っていないということです。仕込みの段階から組み込まれた、当たり前の日常。それが30年続いてきた理由の一つなのかもしれません。
アレルギーや宗教的なタブーがあって外食を諦めていた方に、この記事が届いてほしい。「食べられないかもしれない」という不安を抱えたまま、まず一度問い合わせてみてください。できることとできないことを正直に伝えながら、一緒に解決策を考えます——そのスタンスが、津田沼で30年続いてきた「粉と水」の姿勢です。
予約時にアレルギーや食材のご要望をお伝えいただくと、よりスムーズにご対応できます。お気軽にご相談ください。
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粉と水
津田沼駅すぐ、千葉県船橋市前原西2-13-15 津田沼ニイクラビル1階。火〜土は17時〜深夜0時、日曜はランチ11:30〜も営業しています(月曜・祝日休業)。お店の目の前にはコインパーキングもありますので、車でのご来店も安心です。

