今宵は、日本各地の銘酒で乾杯を
粉と水に、全国から厳選した日本酒が3本揃いました。
高知の「南」、新潟の「巻機」、長崎の「飛鸞」。
それぞれ全く異なる個性を持ちながら、どれも蔵元のこだわりが詰まった逸品です。鉄板料理との相性も抜群。
今回は、この3本の魅力を詳しくご紹介します。

【高知】南(みなみ) – 土佐の小さな蔵が醸す、骨太な旨み
南酒造場について
高知県安芸郡安田町にある南酒造場は、明治2年(1869年)創業の歴史ある蔵元です。
年間生産量はわずか約300石(一升瓶換算で約3万本)という小さな蔵ですが、その分、一本一本丁寧に手造りされています。
清流・安田川の伏流水を仕込み水として使用し、このミネラルを多く含んだやさしい水が、「南」の酒の命となっています。
高知酒とは一線を画す「芳醇旨口」
高知の日本酒といえば「淡麗辛口」が主流ですが、南酒造場の「南」は、それとは異なる**「芳醇旨口」**が特徴です。
✅ 力強い旨味
骨格のしっかりとした味わいで、飲みごたえがあります。
✅ 高めの酸
キレの良い酸が全体を引き締め、スッキリとした後口に。
✅ 穏やかな香り
派手すぎない香りで、食事の邪魔をしません。
✅ 食中酒として最適
土佐の皿鉢料理のように、様々な料理と合わせられる懐の深さ。
こんな方におすすめ
- 辛口が好きだけど、旨みもほしい方
- お好み焼きやもんじゃ焼きのような味の濃い料理と合わせたい方
- 食事中にじっくり楽しみたい方
- 高知の酒が好きな方
- 手造りの小規模蔵の酒を応援したい方
【新潟】巻機(まきはた) – 日本百名山の恵みを受けた清冽な一滴
高千代酒造について
新潟県南魚沼市(旧塩沢町)にある高千代酒造は、明治元年(1868年)創業の老舗蔵元です。
標高1967メートルの日本百名山「巻機山(まきはたやま)」の麓に位置し、この山からの雪解け水が、何十年もかけて天然の濾過器を通り、珠玉の仕込み水となります。
蔵の入口には「井珠亭(せいしゅてい)」という飲泉場があり、この名水を直接味わうことができます。
「巻機」ブランドのこだわり
「巻機」は、高千代酒造が原料の全てを魚沼産にこだわったブランドです。
✅ 巻機山の伏流水
清冽で豊かな雪解け水が、酒の土台を作ります。
✅ 魚沼・塩沢地区の酒米
希少な新潟県産酒米「一本〆」を使用。
✅ 地元中心の蔵人
地域に根ざした酒造りを実践。
✅ 扁平精米
手間とコストがかかる精米方法で、雑味のないクリアな酒質に。
✅ マイクロバブル洗米
最新の洗米機で、目に見えない糠を丁寧に除去。
味わいの特徴
やさしい香り × なめらかな辛口
新潟の伝統的な淡麗さを意識しつつも、モダンな味わいも取り入れた、伝統と革新の融合です。
- 白ワインを思わせるようなフルーティーさ
- スッキリとした飲み口
- 飲み飽きしない、食中酒としての完成度
こんな方におすすめ
- 新潟の淡麗辛口が好きな方
- 雪国の清らかな水から生まれた酒を飲みたい方
- キレのある辛口を求める方
- モダンで洗練された日本酒が好きな方
- 日本百名山にロマンを感じる方
【長崎】飛鸞(ひらん / HIRAN) – 平戸の風土が生んだ、華やかな革新
森酒造場について
長崎県平戸市にある森酒造場は、明治28年(1895年)創業の蔵元です。
かつて「小松屋」の屋号で「菊の露」「豊年」という銘柄で親しまれていましたが、現在は「飛鸞(ひらん)」をメインブランドとして、平戸のテロワールを表現する酒造りに取り組んでいます。
「飛鸞」という名前の由来
大航海時代、平戸は世界の重要な港として栄えました。
ヨーロッパの航海士たちは平戸を「フィランド(Filand)」と呼び、さらに古い時代には「飛鸞」と呼ばれていました。
鳥になった神霊「鸞(らん)」が飛翔する姿に似ていたため「飛鸞島」と名付けられ、それが転じて「平戸」になったという伝説があります。
蔵元は、この古(いにしえ)のロマンに満ちた名前を冠し、平戸の風土を酒で表現しています。
「飛鸞」の特徴
✅ 華やかな果実感
フレッシュな洋梨、マスカット、レモンのような香り。
✅ 透明感のある甘み
クリアで瑞々しい、モダンな甘さ。
✅ 生きている酒
「生酒=生きている酒」として、瓶の中でも発酵が進む。
✅ 低アルコール原酒も
14度や13度の原酒など、飲みやすさにも配慮。
✅ 平戸産の米
地元の米「にこまる」や無農薬の「あさひ米」を使用。
味わいの特徴
フルーティー × フレッシュ × ジューシー
従来の日本酒のイメージを覆すような、白ワインにも似た爽やかさと華やかさが特徴です。
- 微発泡感(ガス感)を楽しめる商品も
- 柑橘系の爽やかな酸味
- 後味のキレの良さ
- 若い世代や女性にも人気
こんな方におすすめ
- フルーティーで華やかな日本酒が好きな方
- 白ワイン感覚で楽しみたい方
- 日本酒初心者の方
- 微発泡の爽やかさを求める方
- 九州の日本酒に興味がある方
- 大航海時代のロマンに惹かれる方
3本の飲み比べで、日本酒の奥深さを体感
それぞれの個性を楽しむ
この3本、全く異なる個性を持っています。
| 南(高知) | 巻機(新潟) | 飛鸞(長崎) | |
|---|---|---|---|
| タイプ | 芳醇旨口 | 淡麗辛口 | フルーティー甘口 |
| 香り | 穏やか | やさしい | 華やか |
| 味わい | 力強い旨み | スッキリ辛口 | 爽やかな甘み |
| 酸 | 高め | 適度 | 爽やか |
| キレ | 良い | 良い | 良い |
| 特徴 | 骨太 | 清冽 | モダン |
同じ日本酒でも、産地や蔵元、酒米、水、造り方によって、これほど違う味わいになる——それが日本酒の面白さです。
お好み焼き・もんじゃ焼きとの相性
南 × お好み焼き
力強い旨みが、ソースの濃厚さと調和します。特に豚玉や肉玉など、肉系のお好み焼きとベストマッチ。
巻機 × もんじゃ焼き
スッキリとした辛口が、チーズや明太子などの濃い味を洗い流してくれます。次の一口がまた美味しくなる。
飛鸞 × 海鮮系
華やかな果実感が、海老やイカなどの海鮮の甘みを引き立てます。カマンベールもんじゃとも相性抜群。
「飲み比べセット」で3つの個性を堪能
「どれが自分に合うかわからない…」 「全部試してみたい!」
そんな方には、3本の飲み比べセットが断然おすすめです。
少量ずつ3種類を味わえるので、それぞれの違いがはっきりとわかります。最初は「どれも美味しい」と感じても、飲み比べることで、自分の好みが見えてくる——それが飲み比べの醍醐味です。
飲み比べセットの楽しみ方:
- まずは香りを楽しむ(3本を順番に嗅いでみる)
- 味わいを比較する(それぞれの個性を確認)
- 料理と合わせてみる(相性の良さを発見)
- 気に入った銘柄をボトルで追加注文
日本酒の楽しみ方
飲む順番も楽しい
おすすめの順番:
① 飛鸞(軽やか) → ② 巻機(中間) → ③ 南(しっかり)
最初は華やかでフルーティーな「飛鸞」で口を開き、次にスッキリとした「巻機」で味覚をリセット。最後に力強い「南」でフィニッシュ。
もちろん、逆の順番で飲んでも面白い発見があります。
温度でも変わる味わい
冷酒(5〜10℃)
- 飛鸞:フレッシュさとガス感を最大限に楽しめる
- 巻機:キレの良さがより際立つ
- 南:スッキリとした飲み口に
常温(15〜20℃)
- どの酒も、米の旨みが開いてくる
- 本来の味わいをじっくり楽しめる
ぬる燗(40〜45℃)
- 南:旨みが膨らみ、酸が柔らかくなる
- 巻機:ふくよかさが増す
※飛鸞は基本的に冷酒がおすすめです。
粉と水で、日本酒を楽しもう
迷ったらスタッフにお声がけを
「どの飲み比べセットにしようか迷う…」 「この料理に合うのはどれ?」
そんな時は、お気軽にスタッフにご相談ください。お好みやその日の料理に合わせて、おすすめをご提案いたします。
ボトルでのご注文ももちろん可能です。
日本酒×鉄板料理の幸せ
鉄板の上でジュージューと焼かれるお好み焼きやもんじゃ焼き。
その香ばしい香りと、熱々の美味しさ。
そこに、冷たく冴えた日本酒が加われば、もう最高です。
高知、新潟、長崎。
日本各地の蔵元が丹精込めて造った銘酒を、津田沼で味わえる贅沢。
今宵は、粉と水で日本酒の旅に出かけませんか?
今回ご紹介した日本酒
南(みなみ)
- 蔵元: 南酒造場
- 所在地: 高知県安芸郡安田町
- 創業: 明治2年(1869年)
- 特徴: 芳醇旨口、力強い旨み、高めの酸、食中酒
- おすすめ温度帯: 冷酒〜ぬる燗
巻機(まきはた)
- 蔵元: 高千代酒造
- 所在地: 新潟県南魚沼市
- 創業: 明治元年(1868年)
- 特徴: 淡麗辛口、清冽な味わい、日本百名山・巻機山の伏流水使用
- おすすめ温度帯: 冷酒〜常温
飛鸞(ひらん / HIRAN)
- 蔵元: 森酒造場
- 所在地: 長崎県平戸市
- 創業: 明治28年(1895年)
- 特徴: フルーティー、華やか、透明感のある甘み、生酛造り
- おすすめ温度帯: 冷酒
粉と水(こなとみず)
〒274-0825 千葉県船橋市前原西2-13-15 津田沼ニイクラビル1階
JR津田沼駅北口より徒歩3分
営業時間:17:00〜24:00(L.O.23:00)
定休日:月曜日
TEL: 047-472-9624
日本酒、各種取り揃えております
3本の飲み比べセットがおすすめです。お気軽にスタッフまで。


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